ジャスティメソード

10ステップ:美しい音の魅力・弾弦位置を変えて表現力を豊かにする
 
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ギターの魅力とは?
 ギターの魅力を一言で述べるならば、それは「音色が美しい」ということでしょう。 そして、その美しい音は誰でも出すことができます。つまり、「ギターの音色の美しさ」というものはギターという楽器の本質的特徴であるということです。
 しかし、やはり自分勝手にギターをかき鳴らしているだけでは「本来の美しい音」は出ません。その技術を本科では学んできたのです。
 こうした技術を駆使することにより、音楽(演奏)に生命を与えることができるようになります。 曲の各部分をあやどるニュアンスに対応して音色を変化させてゆくことにより、その曲の輪郭りんかくを作るわけです。 そうすることにより、その曲がより魅力的になります。
 これまでに学んできた基礎技術をもとにして、これからは「演奏表現」の世界へと進んでゆきましょう。 聴く人の心に訴える演奏、それはとりもなおさず弾いている自分自身が「ああ、いいなぁ」と思えるような演奏ということですが、そうした演奏ができるようになりましょう。

弾弦位置を変えて音色を多様に変化させる
 美しい音とは単に雑音のない音というだけでなく、その曲の求めている「音量 ・ 音質」にぴったり合ったニュアンスの音のことを意味します。 一つの音を出しただけでは音楽になりません。音楽とは多くの音の集合によって形作られているものです。 その集合体の各部分にふさわしい音をあてはめることによって、その曲が本来持っている魅力を引き出すことができるのです。
 課題曲「〜新世界より〜家路」の基礎技術テーマはハーモニーの中でメロディを美しく響かせることです。 そのうえで各フレーズごとに音量、音質を変えます。
 このステップでは弾弦位置(アタックポジション)を変えて音色の変化をつけて弾くことをマスターしましょう。 その基本はフレーズごとに音色を変化させるということです。
 原則的には柔らかいニュアンスの音の時は弾弦位置をややフレット寄りに、クリアーな感じの時にはややブリッジ寄りにすると良いでしょう。
 ただし、それはフレーズ全体の音色についてのことです。その中での細かいニュアンスの変化は当然つけるようにしましょう。 もちろん、メロディとハーモニーの音量の違いもしっかり表現して、幻想的な雰囲気を創り出すように弾きましょう。


 「〜新世界〜家路」 A.ドボルザーク作曲/向井正義編曲








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