ステージに向けて

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ステージに臨む心構え 2

聴衆に対する意識
 ギターを楽しむ場合、大きく分けて2通りの楽しみ方があります。「聴く事」と「弾く事」です。 ジャスティギター協会の皆さんは、レコード(現在はCDと言うべきでしょうか)や先生の演奏を聴いたり、自分でギターを弾いたりしてギターライフを送っているわけです。
 ステージ等で「人に聴かせる機会」もありますが、この場合も「人のために弾く」のではなく「自分のために弾く」ことが目的です。 たまたま、その演奏が聴衆に受けたとしてもそれは結果論であり、受けようと思って弾いているわけではありません。 だから、逆に考えると受けなくても別に構わないのです。
 いや、むしろ聴衆の存在そのものを考えない方が良いのです。
 だからといって、お客様を無視しなさいというわけではありません。 聴衆の反応を一々意識する必要はないということを言っているのです。 もちろん礼儀というものは必要です。ステージにおける演奏者の礼儀とは、自分のベストを尽くすことです。 演奏するものの立場とそれを聴くものの立場ということを越えて、人と人の触れ合いということにおいて、必ず一つの礼儀というものはなければなりません。 それがこの場合は、自分の成すべき事をきちんとステージで行うということです。


「自分のために弾く」ことが、たまたまその演奏レベルが高い場合、聴衆にも聴く喜びが生れることがあるというのが本来のあり方であり、更にはすべての人の演奏が聴く人に受け入れられるようになると理想的です。
 しかし、「聴く楽しみ」のためのCDに録音している演奏者や皆さんにギターの美しい音楽を伝えようとして演奏する「先生」の場合はそうはいきません。
 つまり、もう一つの立場、即ち「聴かせるための演奏を行う」という目的を持ってギターに関わる場合もあります。 この場合、そういう立場に位置する人をプロフェッショナルと言います。
 この人達は聴衆を楽しませる事に責任を負います。だから演奏する場合にはギャラも貰うわけです。 が、演奏料は貰わなくても意識だけはプロであるような演奏者もいても良いのではないかと思います。 それがプロ的な演奏者であり、最高の演奏を目指すものであります。
 フリーステージで多くのステージ体験を積まれたら、ぜひプロ的な演奏をも目指してみましょう。
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