ジャスティメソード「基本科」

「専科」 基礎表現技術編
 
専科を終えて / これからの目標

 このステップ迄で基礎的な表現技術はすべてマスターしたことになります。
 ところで「物事を行うこと」について、共通して言える原則は何かを考えてみると『全体ができて初めて一つのことが行えるようになる』ということではないでしょうか。
 スポーツを例えにしますと、ゲームを行うためには先ず基礎体力が必要であり、そのうえでルールを覚えて、それにそった技術を一つ一つマスターして、そしていよいよゲームに参加することができるのです。 しかし、それだけではゲームの勝者にはなれません。そこまでだと、参加する資格があるだけに過ぎません。
 その後に「作戦・戦術」の必要性、つまり、いかに上手にゲームを行うかというテーマが出てきます。そして、それこそが最高の楽しみでもあるのです。
 しかし、そこまでの練習を一人で行っておいて、いきなりゲームに参加するということはほとんど不可能なことです。 ある程度のルールを知ったら(それが不完全ではあっても)まずはゲームに参加して、そのゲームを楽しみながら徐々に体力を付けたり、更に複雑なルールを覚えたりしてゆくのが普通のスポーツのあり方です。
 とにかく行動することが大切であり、その物事をこなしながら少しずつ必要なことを覚えてゆくというのが一般的な「人と物事の関係」であると言えます。
 ギターに話を戻しますと、皆さんはこれまでは「音楽」を行うための必要条件を満たさずにギターを弾いていたということになります。 基本科 ・ 本科、そして専科と進むに応じていろいろな曲を弾いてきましたが、その目的は基礎技術をマスターすることであり、その曲をその曲らしく演奏するために弾いていたわけではなかったのです。 また、正しく弾こうと思っても、足りない技術があるために不完全な演奏にしかなる筈もなかったと言えましょう。 しかし、ようやく一応全体の技術を身に付けることができました。
 まだ未熟かもしれませんが、一人前の選手としてゲームに参加することが可能になったのです。 今までにマスターしたことをフルに使って自分の好きな曲を弾いてみましょう。そして、これまでに覚えたことを実際の曲の中で消化していってください。
 また、今こそいろいろな曲を体験する必要が生じました。ぜひ、何曲かのレパートリーを作ってみてください。そして、ギターを弾くことにある程度の余裕ができたら、『研究科 ・ 応用表現技術』に進みましょう。 ここでは、身に付けた技術の精度を更に高め、スピードとパワーをアップすることがテーマとなっています。
 もちろん、いたずらに先を急ぐと『本当に身に付ける』ことができなくなりますから、あくまでマイペースで道を進んでほしいものです。
 できれば「発表会」やサロンコンサート等、人前で演奏する機会をふやして自分の演奏に自信を持てるようになってください。


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