ジャスティメソード

6ステップ:インターン・アウトターンを身体でとりながら弾く
 
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音楽を進行させる
 さぁ、このステップからは、より『音楽的』に弾く技術を身につけます。
 しかし、一口に音楽的な演奏と言っても、何を指して音楽的というのでしょうか。 答はいろいろありますが、このステップでは『音のつながりが流れるように感じられること』を指して音楽的な演奏ということにします。
 そのための具体的な方法は、最低音をヘヴィトーンとライトトーンで交互に弾くことによって「拍」の「表・裏」を作ることです。

 フレーズの最初のベース音をヘヴィトーンで弾くことによって『ゆるやかな音の立ち上がり』が得られます。 こうした音は聴くものに『広がった』感じを与えます。
 そして、次のベース音をライトトーンで弾くと、『閉じてゆく』感じになります。 こうした表現をすることによって『音のまとまり』を聴くものに感じさせることができます。
 それが『拍子感』というもので、生き生きとした音楽の流れを作ります。

フレーズをまとめて曲の構成感を作る
 そのうえで、1小節の1拍目のベースと2小節の1拍目のベースを比べた場合、1小節の方を「より重い音」にすることによって、今度は『2小節間』のまとまった感じを作ることができます。 3小節と4小節も同じようにしますが、このまとまりを『3・4』とすると『1・2』のまとまりと比較した場合、こちらの方が「裏」のフレーズとなります。 したがって、『1・2』フレーズの1拍目のベースの方がやや重い音になります。
 このように小さな『表裏感ひょうりかん』が積み重なって、また、大きな表裏感が形作られていくことになります。 こうした「音の波」を作ることによって、音楽を進行させるわけです。 その感覚をうまく表現するために身体で『インターン・アウトターン』の拍子感をとらえてギターを弾くという習慣をつけましょう。



 「野ばら」 H.ウェルナー作曲/向井正義編曲


クィックアルペジオ奏法で曲の雰囲気を作る
 この曲は基本的に『3度の響き』でメロディが進行しています。 こうした音形の場合、ベース音・メロディ音を同じタイミングで弾かずに、少しばらして弾くと曲の雰囲気にふさわしい響きになります。 楽譜では1段目だけにクィックアルペジオの指定がしてありますが、全曲を通してほどよくタイミングをずらして弾くようにしましょう。


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