ジャスティメソード

5ステップ:セーハの押さえ方・ハイポジションで和音を押弦する
 
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 2〜4ステップでは p i m a 指のより高度な弾き方を学びました。 それを基本にして、このステップでは各指のバランスをとる総合練習をします。
p i m a、すべての指でよく響く音が出せるようになると、それだけで充分魅力的な音楽が生まれます。 単音も3度の響きも同じようにまろやかな美しい音で弾けるように練習しましょう。
 また、これまでは単音は a 指、重音は i m 指という規則的な運指で発音をしてきましたが、この曲からはそうした単純規則にこだわらずに弾くようにします。
 本来は、i m a 指がすべて等しく使えることが理想です。 ただ、これまでは右手の基礎フォームを作るためと、a 指をきたえるためにそうした運指をしてきたのです。 本科の前半を終えて、本来の運指にしましょう。

3種類のセーハ(全セーハ・半セーハ・中間セーハ)
 セーハ(C.2等としるす)は1指で2本以上の弦を同時に押弦する技術です。
 一般にC.2(セーハ2と読む)としるされていれば2フレットをセーハするということを意味します。 具体的には1指を寝かせて、2フレット上の複数の弦を押弦するわけです。
 セーハの方法には大きく分けて3種類の方法があります。

 全セーハ=C.2と記す
 ①弦から⑤、⑥弦までのほとんどの弦を押弦する場合には『全セーハ(フルセーハ)』と言います。 その場合の記号は『C.2』と記されます。

 半セーハ=¢.2と記す
 また、①弦から③弦までの3本の弦を押さえることも多くあります。 その記号は『¢.2』と記し『半セーハ(ハーフセーハ)』と称します。 このアニーローリーでは、後半で半セーハが連続して使われます。 低音を出すのに開放弦が必要な時にこうした半セーハがよく使われます。

 中間セーハ=MC.2と記す
 また、①②弦をはずして③④弦を1指で押さえることもあります。 こうしたセーハを『中間(ミドル)セーハ』といって『MC.2』の記号で表します。 アニーローリーでも1小節目に③弦のラと④弦のミという重音が出てきますが、この場合のセーハがミドルセーハになります。 指自体は①弦から③弦までセーハしますが、①②弦の音は使いませんので押弦する際の力は③④弦にかけるようにします。 


 「アニーローリー」 スコットランド民謡/向井正義編曲



 4小節の2・3拍の音は伴奏音ですから、p 指はフック奏法で弾き、軽い音にします。 それ以外はすべてしっかりした美しい音で弾くようにしましょう。
 メロディを単音で弾く時は、スライド奏法を使ってもよいでしょう。重音ではもちろんロール奏法を用います。 また、運指の指定は m 指になっていますが、a 指を使ってもよいでしょう。 同じように i m 指の指定を m a 指で弾いてもかまいません。
 特に表情記号はついていませんが、本科の前半で学んだ『発音方法』をすべて使って、豊かな表情がつくように心掛けて弾きましょう。


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