ジャスティメソード

右手のフォーム
 
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右手のフォームについて
 右手の基本的フォーム(全体的な姿勢しせい)、アクション、タッチについては、すでに基本科で学びました。 本科では、更にきちんと体系的にそれをマスターします。 私たちの目的はギターという楽器を使って、音楽的な演奏をすることです。 そして、その「音楽」は、リズム・メロディ・ハーモニーという3つの要素が中心となって成り立っています。
 従って、それらをきちんと表現できる技巧テクニックが必要です。 そのために、指の動作のコントロールがしやすい、合理的なフォームを作るわけです。
 しかし、最初から理想的なフォームは作れません。 これからの各ステップをクリアするごとに右手のフォームは少しずつ変化していき、本科の修了時に最終的なフォームを完成させるつもりでいましょう。 始めから理想形を目指すのが左手のフォームであり、経験を重ねながら作っていくのが右手のフォームなのです。
 そのための第一歩が和音を弾くフォームです。p 指でずっしりと低音弦を鳴らし、そのうえに、i m a 指でバランスよくハーモニーを響かせるように努力しましょう。

和声ハーモニーの感覚を覚える
 音楽には長調(メジャー)と短調(マイナー)という2つの性格があります。 一般的にいって、メジャーが男性的、マイナーが女性的ということになっています。


◆長調の基本和声進行◆
 C調(ハ長調)の場合 : CFG7C
◆短調の基本和声進行◆
 Am調(イ短調)の場合 : AmDmE7Am

基礎フォームを作る=ハーモニーをしっかり響かせる為のフォームをマスターする
※左指は斜めのフォームで(肘を身体に寄せる)4指がきちんとした形になるように。
p 指は拇指対立筋ぼしたいりつきんをしっかり緊張させて固定し、弾くときはアームアクションを使ってスライド奏法を行う。
i m a 指は、能動的に動かさず、弦の張力と対応する力の分だけパワーを使い、その直後に離弦点りげんてんから弦を開放する。 この時もアクションはアームアクションを用いる。

i m a 指が分離してバラバラに動かないようにDIP関節(指の先端の関節)の屈曲だけをわずかに調整して弾く。
※パワーポイントを離弦点りげんてんに集中させる。 接弦点せつげんてんでパワーを集中して、弦を引っ張ってしまわないこと。

i m a 指は、同時に接弦し、腕の重さを使って(アームワーク)弦に圧力を加えてから、(弦と張力とアームワークのエネルギーが[作用=反作用]となって安定した瞬間)一瞬停止した後、弦がたわみから戻ろうとする反動的アクションと共に爪先の接触面に沿って弦を滑らせるようにして(指の先端は少し回転する)離弦点にパワーを集中させて(パワーポイントの設定)弾く(=指を弦から外す)。 その一連の動作の中で、指先に残ったエネルギーを解消するために、i m a 指は少し屈曲(回転)するが、これは弦に対してパワーを用いるための運動ではなく、弦から離れた後の動作のためのものである。
※フィンガーワーク(指先を曲げる力で弦にパワーをかける)で弾いてはならない。 正しいフィンガーアクションは押弦後に起こるものであり、その前ではない。
※弾弦後の余ったエネルギーを解消するためにフィンガーアクションを起こしたなら、その運動の続きの動作で、すぐに i m a 指を基本位置に戻す。


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