左手のフォーム
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■ 左手のフォームについて
ギターは、左手で指板を押さえて「音程」を作ってから、右指で発音します。
まず、先に左指が押弦しなければ何も始まりません。
だからこそ、先に左手のきちんとした技巧を身につけ、そのうえで、表現(右手の技巧)技術を追求して行くのです。
基本科では、とりあえずギターに慣れる必要がありましたので、左手のことにあまりふれませんでした。
しかし、これからは左手の押さえ方も「美しい型」(=合理的動作)を作っていきます。
曲のグレード(難しさ)が上がり、複雑な押弦フォームが多くなっても基本フォームが定まっていれば、困難さはそれほど感じないものです。
左手のテクニックの90パーセントはフォームによって決まるものです。
■ 斜めのフォームと直角のフォーム
左指の形は、求められるハーモニーによって変化しますが、その根本となる腕・肘・手首の形は2つに分けられます。
そして、より基本的なフォームは『斜めのフォーム』となります。この形によって、指先から肩、背骨に至る「筋肉」の合理的な使い方を覚えていきます。
1指が ① ② ③弦上にある場合肘を身体に近づける |
1指が ④ ⑤ ⑥弦上にある場合肘を少し脇から離す |
■ 斜めのフォームを作る+左指の動作の合理化のための練習=半音階
※フォームに気をつける(4指のMP関節が逆そりしない・1指が立ちすぎない)
※1⌒2、2⌒3と順に押弦するが、その時、先に押さえた指は離さずにおく。
逆に4指から戻る時は、順に離していくだけの動作になる。
※押弦する動作の指のフォームと押弦後のフォームが変わらないようにする。
※5ポジションから開始して、6、7、8、9 ⇒ 8、7、6、5ポジションと移動する。
慣れてきたら ② ③弦でも同様に行う。
指に力がついたら、4、3、2、1ポジションからスタートするようにする。
当分は、3ポジションまでにする。
1、2ポジションでは「指の拡張」という次に目的とするテーマが入ってきてしまう。
■ 基本練習+弦をわたる左指の動作・指のチェンジの練習=スケール
①ローポジションの練習(右は p 指で弾く)
②ハイポジションの練習(右は a 指で弾く)
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