■ 3度の響きについて
ギターの魅力は、その妙なる「音色」にあります。
それは単音でも美しいものですが、3度の重音にすると一層美しいものになり、また、ハーモニー感も生まれて充実した響きを味わうことができます。
2ステップの「ロンドンデリーの歌」では、i m 指は伴奏音としての発音方法を練習しましたが、このステップでは「主旋律」としての響き(弦に対し、縦振動をしっかりと与える発音方法)を出すことを覚えましょう。
ポイントは、p i m 指を3本とも弦の上にのせ、ちょっと押し込んでから素早くリリースすることです。
そうすることによって、弦の振動エネルギーを無駄なく音に転換することになります。
3度というのは、例えば「ド」の音に対し、ド・レ・ミと数えて3番目(つまり「ミ」になります)の音を指します。
「レ」の3度の音は、レ・ミ・ファと数えますから「ファ」になります。
ギターで3度の響きを出すためにはi m 指のロール奏法を用います。
1小節目の「ラ・ミ・ラ」の和音は、p i m 指をきちんと弦にセットして、しっかりパワーをかけて弾きましょう。
一瞬、表面板の方向に押し込むようにして、すぐ手首を返して、素早く弦をリリースします。
そうすることにより、ギターの表面板がしっかり振動し、芯のある響きが生まれます。これがロール奏法という弾き方です。
2拍目、3拍目の単音は、m 指を連続して使います。
最初の和音と同じように、ロール奏法で弾いてもよいのですが、ゆとりのある人はスライド奏法で弾きましょう。
その場合は、弦を表面板方向に少し押し込んで深い音を出すように心掛けます。きっと美しい響きが生まれることでしょう。